校長挨拶

 鉾田農業高等学校は、第2次県立高等学校再編整備により鉾田第二高等学校と統合いたします。今年度は実施2年目にあたり、本校には、3年生のみが在籍しております。2020年の3月には、最後の卒業生を送り出し、鉾田農業高等学校としての役目を終えることになります。これまで本校は、5,000人を超える卒業生を輩出してきました。そして、多くの卒業生が地域の農業を支えています。本校がある鉾田市は、市町村別農業産出額が毎年上位となり、特に部門別では、野菜が全国1位です。このように日本の農業を支える鉾田市にあって、本校が果たしてきた役割は小さくはないと思います。

本校の歴史を振り返れば、昭和44年に農業振興を願う地域の方々の強い要望があって創立されました。創立当時は、鉾田第一高等学校の敷地にプレハブ校舎を建て、鉾田第一高等学校の農場や備品を借用しながら授業や実習を行っていました。また、現在、本校のある地にバスで移動し、建設中であった校舎を横目に、校庭に芝を植えたり、山林を開墾するための下刈りを行ったりしました。生徒と先生が一緒になって、木を切り倒して根を掘り起こし、草を抜く、厳しく苦しい日々の連続であったようです。また、卒業後は、その多くが農業に従事しました。この時代にはすでに、農村の老齢化や後継者不足、嫁不足などの農業経営上の課題がありましたが、鉾田農業高等学校で厳しく植え付けられた“農魂”を胸に、多くの生徒はためらいもなく農業に飛び込んでいきました。当時、鉾田農業高等学校は、土に生きることを選択した若者にとって、心の支えであったようです。

しかしながら、年を重ねるにつれ、我が国の農業をとりまく情勢が厳しさを増し、本校においても、卒業後に農業の道を選択する生徒が減り始めました。そのため、地域の期待に応える農業教育が求められるようになり、昭和62年度以降、開かれた時代の農業に対応するため「農業科」の充実を図るとともに、学科改変が行われました。現在は、「農業科」「食品技術科」「流通情報科」の3学科で生徒たちが学習に取り組んでいます。

 最後の年を迎える本校としましては、地域の期待に応える農業教育を推進し、自立した社会に貢献できる人材育成を目指します。さらには、50年の長きにわたって培ってきた本校の歴史とよい伝統を鉾田第二高等学校に引き継いでまいります。そして、鉾田農業高等学校がそうであったように、鉾田第二高等学校が地域の農業経営者を目指す若者にとっての、心の支えになっていくことを願っています。

                                                         

 

                                         茨城県立鉾田農業高等学校長

                                                           芝 田  武

 




 
 
 
 

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